さて、オランダもちょこちょこ残りのレポをしていきましょう!
フローニンゲンへのお得な行き方はこちら。 ( ゜▽゜)/こんにちは!マリ姐です。 オランダ旅行では、街をいくつも見ようとするとどうしても移動費がかかります。そんな中、アムステルダムよりはるか北にある街、フローニンゲンに行くのにお得な方法がある ...
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奇抜なデザインの美術館
フローニンゲン駅をでて徒歩1分のところに美術館があります。
イタリア人建築家のメンディーニが設計した変わった形の美術館。ファッション、写真、デザイン、絵画など多岐にわたって展示されています。
個人的にはフローニンゲンに歴史的なものを期待していたので、旧市街の入口にいきなりこれ?という印象でしたが、第二次世界大戦末期に戦火に巻き込まれた為、街を守っていた城壁が失われて、その跡地に建てられたようです。
中には何かしら大航海時代(16-18世紀)の展示があるであろうと思ってとりあえず入ってみました。でも、どちらかというと現代アートで有名な美術館です。日本でいうと金沢の21世紀美術館みたいなものかな?
ミュージアムカード利用可能。
歴史プチ話:アベル・タスマン
実は残念なことが1つありまして。。。私がフローニンゲンを訪れた直後に、キャンベラの美術館に所蔵されているアベル・タスマンの肖像画がここ、フローニンゲン美術館で展示されました。
これを知った時はショックだったなぁ。。。でもせっかくなので、このタイミングでタスマンについてまとめておきたいと思います。
タスマンはフローニンゲン出身の探検家で、オランダ東インド会社(VOC)の勤務でバタヴィア(現ジャカルタ)に赴任していました。16世紀後半にはすでにオランダによってオーストラリア西岸が発見されていましたが、タスマンはそこが架空の大陸「テラ・アウストラリス」なのかをVOCの依頼で調査しています。
タスマンは現在のタスマニアを、当時の東インド会社総督の名をとってヴァン・ディーメンズ・ランドと命名しています。しばらくはこの名前でしたが、1856年にここを支配していたイギリスが、発見者の名前からタスマニアと名付けました。イギリスはオランダによって東アジアから追い出されたという過去があるので、VOC総督の名前のままにしたくなかったのかも?真相はわかりません。
タスマンはフィジーやニュージーランドも発見しています。タスマニアの他にも、タスマン海、タスマン氷河、タスマン地方、タスマン半島、タスマン国立公園など彼が由来の名前が残っています。さらに彼から名前をとったタスマンという小惑星もあります。
実はタスマンは日本にも来ていて、出島に寄港しているんだそうです。急に親近感が湧きますね。
最後はバタヴィアで大地主として生涯を終えたそうです。ジャカルタに行けば彼に関する資料があるのかな?いつかはVOCの城跡地に行ってみたいです。治安が大丈夫ならば。(※VOC跡地は現在博物館ですが、その周辺は治安が悪いらしい)
現代アートは難しい
さて、美術館に話を戻しましょう。
美術館が奇抜な形をしているからか、方向音痴でない私がけっこう迷いました。展示品は古い肖像画から現代アートまで。中でも期間限定のアート写真は奇抜なものが多かった。
David LaChapelleという写真家兼映画監督の展示会でした。海外セレブをよく撮影しているんだそうです。
ここに載せるのはやめておきますけど、けっこうヌードが多くて、加工バリバリな写真が多いです。表現はシュールでとにかくインパクトがある。色の使い方が独特でした。日本でいうと蜷川実花さんみたいな感じ?でも蜷川さんはキレイを追求している感じだけど、こちらはグロい(というか性的な)表現がけっこうあり。そこをどう捉えるかで評価が分かれるかなと。頻繁にキリストらしき人物がでてきたからカトリックで、何かメッセージがあるんだと思います。日本ではなかなか見れない展示だと思うので、いい経験でした。
印象派の作品多し
オランダを代表する画家といえばゴッホがあげられますが、彼の作品もありつつ、ポスト印象派の作品も充実していました。
とはいえ、私は印象派はさほど好みではないので、ここはささっと通るのみ。。ゴメンナサイ。
大航海時代の絵画があったよ!
そして、なかなか自分好みの展示品が見つからなかったのですが・・・ようやく見つけましたよ。大航海時代の部屋が!!
フローニンゲンを発展させた人物たちの肖像画がたくさん!正直、名前は誰一人知らなかったのですが、解説を見ると、VOC(東インド会社)の文字がっ!!(^◇^)ワーイ!
Hendrik Trip(1677-1731) & Anna Quevellerius夫妻。東インド会社の商人であり、フローニンゲンの軍事顧問であった人物です。髪型がどちらかというとフランスとかオーストリア貴族寄りですね。
彼らはマルティーニ教会の向かいにあるFeith houseに住んでいました。現在はレストランになっています。
Jan Alvert Sichterman(1692-1764) & Sivylla Volkera Sadelyn夫妻。Janは東インド会社所属でインドのベンガルで勤務していました。巨大な財産を築いた彼はフローニンゲンに帰り、大きな家を建てたそうです。
Izak van Delden(1664-1728) & Sara de Booser夫妻。裕福な穀物商人。フローニンゲン中心部にあるAkerkhof(A教会)付近に住んでいました。信仰に従って、装飾品や宝飾品は身に着けなかったんだそう。
サミュエル・デ・マレ(1599-1673)。大航海時代のオランダで活躍したプロテスタント神学者。生まれはフランスですが、フローニンゲン大学の教授になった人物です。
フローニンゲンは東インド会社ではなく、西インド会社の支社のあった都市ですが、西インド会社の記述はなかったなぁ・・・なんでだろう。
他の展示も
フローニンゲンの市内の観光に時間を使いたかったので、だいぶ流して見てましたが、他にも色々展示品はありました。
このジャンルが好きな人にオススメ
全体的に16-17世紀の展示は地味ではありましたが、当時の肖像画や風景画を見ることができたので、目的は達成しました。印象派、現代アートが好きな人にオススメの美術館です!
フローニンゲン美術館はフローニンゲン駅をでた目の前です。
以上、マリ姐でした!