オランダ 歴史 美術館・博物館

大航海時代の被害者ドードーの末路

( ゜▽゜)/こんにちは!マリ姐です。

世の中、観光クーポンで盛り上がってますね~

私は旅行には行きたいのですが、暑い時期には動きたくないなぁ・・・

比較的休みに自由がきくので、夏にはあまり旅行に行かないのよね。
秋以降にたぶん本気をだすのニャ

 

さて、VOCアーカイブの展示を元に、大航海時代小話をご紹介しようと思います。

皆様はドードーをご存知でしょうか?

 

ドードーは架空の鳥ではない。

実際はこんなに大きくない。

不思議の国のアリスに登場するので、架空の鳥だと思っている人がいるかもしれませんが、ドードーは現実に存在していた鳥です。

マダガスカルから東に約900キロのインド洋に浮かぶモーリシャス諸島に生息していた固有鳥で、実は古くからいたハトだと言われています。

モーリシャス諸島って今ではリゾート地よね。
「インド洋の貴婦人」と呼ばれているニャ

 

天敵がいない楽園から一変。

モーリシャス諸島は16世紀にポルトガルによって発見されましたが、1638年にオランダが植民するまでは無人島でした。モーリシャス(Maurits)オラニエ公マウリッツ・ファン・ナッサウから名がついています。

オランダ建国の祖、オラニエ公ウィレム1世の次男ね。
モーリシャスを10回言い続ければマウリッツっぽくなるニャ

モーリシャス諸島は火山活動によってできた島であり、動物が外から入ってくるには泳いでくるか飛んでくるしかありません。おそらくドードーは元々飛んでやってきたのだと思われますが、天敵がおらず、豊富に食料のある島で生きていくうちにやがて飛べなくなり、体も大きくなっていきます。

An unknown bird on Mauritius, 1601

飛ぶ必要がなければ飛べなくなるって本当なのね。
アヒルみたいなお尻だニャ

そんなわけで、オランダ人(VOC)がやってきた頃には警戒心というものすらなく、近寄っても逃げなかったといいます。オランダ人は食料としてドードーを捕えました。このスケッチ見てると、のほほんと平和に生きているよう見えるし、体形からとても逃げ足が速いようには見えないので、捕らえるのは簡単だったかと思われます。

味は美味しくなかったようですが(むしろまずかったらしい)、塩漬けの保存食にしていたようです。1日に200羽捕えたこともあったとか・・・乱獲し過ぎでしょ。。。

ここにも大航海時代の負の部分が・・・
今みたいに、生態系のこととか考えない時代だったと思うニャ

 

環境の変化、そして絶滅。

Reconstruction of the dodo

また、オランダは島にいなかった豚やヤギなどの家畜を持ち込みます。ケープのように食料調達の場にする為です。家畜は島の動植物を食べてドードーを取り巻く環境を変えてしまいました。同じく入ってきたネズミなどはドードーの卵に手を出したようです。

ドードーって卵を地上に産んでいたらしいよ。
無防備にもほどだニャ!

そんなわけで、人間による乱獲、持ち込まれた動物によって起こった環境の変化により、17世紀後半にドードーは絶命してしまいます。

ヨーロッパに持ち込まれた剥製などはほとんど処分されてしまっていて、今ではモーリシャス島で発見された骨などしか残されていません。全身骨格は1点だけ存在します。

もう生きたドードーを見ることは叶わないのね・・・
人間の愚かさが引き起こした悲劇だニャ

 

ドードーは氷山の一角。

大航海時代以降、ヒトとモノが大きく移動しました。新しい文化が入ることで、人の暮らしは豊かになったかもしれませんが、その影でドードーを始めとしたたくさんの動物が絶滅しています。

その数、なんと700種以上。
そんなに絶滅してるのかニャ!

狩猟、害獣としての駆除、ペット目的の捕獲、人や外来種による環境の変化、他種との交配によるオリジナルの喪失、気候の変化など。原因は様々であり、複合的原因の場合もあります。

大航海時代から石油がでるまで、大航海時代の西洋諸国は鯨油目的でクジラを乱獲してたわね。
今は捕鯨反対とか言ってるけどニャ

人間だけが原因ではないでしょうが、一因であることは間違いありません。こういった悲しい事実も含めて、大航海時代なんだと認識するのでした。

 

というわけで、モーリシャス諸島も大航海時代スポットなんですよね。リゾート地にはあまり興味がなかったのですが、関係あるなら行ってもいいかも・・・と思い始めました。当時のものは何も残ってなさそうですが。

キレイな海が見たいね。
でもリゾート地は旅費が高そうだニャ。

以上、マリ姐でした!

※参考文献:『わけあって絶滅しました』ダイヤモンド社 刊

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